肩こり・腰痛・首こりや首の痛みに湿布は効果があるの?打ち身にも利く正しい使い方はこれ
湿布とはその昔、ある動物の肉の切り身を打ち身や打ち骨やねんざの場所に当てると早く治るという言い伝えから始まった、とも言われていますが実は海外ではあまり肩こりや腰痛の治療として用いられるものではありません。
現在日本で販売されている商品には、叭却成分であるカンフルやメントール、ハッカ油などが入っているようです。ただし、冷たい湿布は痛みのピークである最初の2.3日は意味があるかもしれませんが、ずっとするものではありません。
野球で200球投げたピッチャーだって、試合が終わったとたんに肩をアイシングしますが、あとは温めるじゃないですか。実は、激しい運動をした後は筋肉の中に乳酸が溜まっているだけでなく、筋肉の組織も挫減して切れているのです。
軽い肉離れと同じ状態になっているわけですから、最初だけは冷やすのがよいと考えられていますか、後は血流をよくして早く修復させるのが治療の近道です。これはスポーツ医学では現在、常識になっていますが、肩こりや腰痛にも同じことが当てはまります。
ぎっくり腰などで関節包が軽い脱臼をしかけ、それに伴って周りの筋肉が炎症を起こしている場合など痛みがつらい最初の2、3日は冷やして、その後は暖めるのがよいでしょう。
局部を温める温湿布は、筋肉そのものを暖めて、血液の流れをようすることで、筋肉内に溜まっていた筋肉内に溜まっていた乳酸などを排出してくれる効果がある上、リラックスできるので、とてもいいと思います。ただ、温湿布は成分によっては皮膚をただれさせてしまいますから、その点にはくれぐれもご注意ください。
カプサイシンを含んだものは効果が無い?
ちなみに唐辛子の成分として有名なカプサイシンを用いたものは、温めるという意味ではまったく効果がないと言われています。むしろ、単純にカイロのようなものが一番いいかもしれません。レンジで軽く温めた蒸しタオルやドライヤーの温風を患部に当てたりするのも、効果的だとよく言われていることです。
また、最近は鎮痛消炎剤の成分を含む湿布薬がたくさん販売されていますよね。皮膚から吸収されて患部に直接働いて効果を発揮する、と期待されています。鎮痛剤なんて口から飲むより、湿布薬のほうが直接現場で働いてくれるので一見理にかなっているようですがよく考えてみると皮膚から離れれば離れるほど痛み止めの薬が到達する濃度って減るのだそうです。
すると、痛みを起こしている筋肉が奥深いところのものだったり、脊椎の関節のように皮膚からの深さが5センチ以上もあったりしたら、本当にそこに十分な濃度で到達するのでしょうか?残念ながら難しいと言わざるをえないかもしれません。